大局観をもつ-陰陽法による健康診断2004年09月12日

陰陽法は誰にでも薦めたい。

だが、大きなバリアがある。 陰陽法は、現在、日本の社会では通用しない考え方である。過去の遺物と思われている。

今、この日本で、陰陽法はすっかり姿を消している。 明治期に、日本医方が排斥され、その典型的な陰陽判断が社会から抹殺されてしまった。

かって、日本では、この陰陽法によって、政治が行われ、文化が培われてきた。 「陰陽」という物差しで大局判断をすることがさまざまなジャンルで行われてきた。 職人たちの物差しでもあり、為政者の判断の道具でもあった。

例えば、政治。 政治家には大局観が必要である。 大局観を持つことためには、物差しが必要になる。 大局観とは、変化を予測することである。 その方法が「陰陽法」である。 事象がどう変化してゆくかの見通しがなければ、政治もあらぬ方向へと歪んでゆく。

例えば、教育。 教育者にも、大局観が大切である。 その教育者に大局を観る眼がない。明治期の教育にはそれがまだ残っていた。

今、ほとんどの人が大局を観る事をあきらめている。 現状を肯定し、先を見ることを怖れる若者が増えている。

なぜか? 教育の問題にもなっているが、大局を観る方法、変化を読む方法を学校では教えてくれないし、大人たち自身が、その方法を知らない。そのためだ。

日本と反対に、中国では、いまだにこの「陰陽法」が残っている。 中国における近代医学では、この陰陽法をいまだに使っている。 陰陽法が社会に生きている。

中国の為政者たちは、この陰陽の使い方を知っているにちがいない。長期ビジョン政策や国家戦略にあらわれている。

一方、日本の官僚で陰陽法を知る人はいないだろう。陰陽を知っているような人は官僚になれなかったし、今もなれない。 医学の場合と同じである。

日本の国旗はこの「陰陽」の印である。 日の丸の歴史を語る人がいても、この国旗が陰陽を表していることについて気付いている人は少ない。

というわけで、私の健康診断は、陰陽法を基にしている。 覚えやすいが、使うにあたっては、ある種の決断が要る。社会の常識に逆らうという決断である。

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